3:計画はどんな内容か 3-1

3-1:全体の目標=「水環境のまちニセコ」

 『ニセコ町環境基本計画』が目指すもっとも基本的な目標は、「水循環」と「物質循環」の保全を基盤として、自然生態系やそこに営まれている地域生活文化を守り育てることです。全体目標として掲げた「水環境のまちニセコ」には、このような理念が込められています。  この計画では、自然生態系をかたちづくる様々ないのちと、そこで暮らすニセコ町民が主人公です。ニセコ町の生態系は、水を軸に、大地、大気、生物が形作る自然生態系、そして人間が営む地域社会の"生態系"が複雑に絡み合って、循環構造を形成しています。"この循環の環を壊してはいけない。すでに壊れかかっている環は、もう一度結びあわせたい。"この想いと力は、自然生態系の中のたくさんのいのちに宿っているはずです。そしてもちろん、私たちニセコ町民にも。  そこでまず、地域社会の中で生きている様々な立場の私たちが協力しあい、参加と協働の力で、ニセコ地域の身近な環境をまもり、循環のほころびを直し、新しいいのちを育んでいくことからはじめます。そのような行動の多様な積み重ねが、ニセコ独自の「環境文化」を育み、生活の中に定着していくのです。 

本計画の全体目標を実現するための目標階層と達成の手だて、および主体別行動項目の体系図
全体の目標=「水環境のまちニセコ」

3-2:水循環を保全することによって、ニセコの豊かな自然生態系と地域生活文化を守り育てます

 ニセコには、全国の一級河川清流ランキングで1位となった(平成11、12年度)尻別川をはじめ、大小たくさんの清流が流れています。また、ニセコ山系や羊蹄山から湧き出る澄んだ水にも恵まれています。そして、水を守る森が広がり、そこには多くの動植物が生きています。
 環境ワークショップ(注1)など実際にニセコを歩く体験を通じ、多くの参加者が河川や水源を中心とした「水循環」を基盤として私たちの生活が成り立っていることを再認識しました。農業、生活、レジャーなど、さまざまな人間活動の基盤に、この「水循環」を欠かせないのがニセコです。  この「水循環」の保全を基盤として、自然生態系やそこに営まれている地域生活文化を守り育てることが、ニセコにおける人と自然の共生テーマです。 
  • 注1:「ワークショップ」=まちを知る調査(地元学の手法により身の回りを調査)を進めています。今までに、 町内の農家、商店、川、水源などを調査しています。

このページの情報に関するお問い合わせ先

企画環境課環境モデル都市推進係
TEL:0136-44-2121
FAX:0136-44-3500