環境数値データ

1. 水の循環を支える緑のダム

1)水源を涵養する「緑のダム」機能を有する森林の状況

【グラフ1】天然林と人工林の面積の推移

【グラフ1】天然林と人工林の面積の推移
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 天然林は、地表及び地中の生物の多様な生息環境として優れていることから、降水の地下保水能力も浄化能力も高いと言われています。この観点から言っても、水源地周辺の森林が天然林かどうかは、水の循環にとって大きな意味を持つわけです。ニセコ町は水源地の多くを湧水に頼っていますので、水源地周辺の天然林が保全されるかどうかは、とても大事なことです。グラフによると、ニセコ町の天然林は減少傾向にあります。しかし、人工林と比べると天然林の面積の方がまだ大きいわけですから、豊かな水源を保全するためにも、減少傾向を止める必要があります。

2.農業による水の循環機能への影響

1)下流の地下水涵養に貢献する中山間地域の水田面積

【グラフ2】水田と畑作の経営耕地面積の推移

【グラフ2】水田と畑作の経営耕地面積の推移
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 水田には、下流の地下水を涵養する機能の他、水に溶けているアンモニアや硝酸などの窒素分を土壌中の微生物が窒素ガスに変化させるという脱窒作用があります。この点で、水稲を作付けしている水田や水を張った休耕田は、水循環に良い影響を与えています。
 グラフによると、水田の経営耕地面積は減少傾向にあるものの、畑の減少率はそれを上回っています。このことから、地下水の涵養機能が低下していると思われます。
 また、土壌診断によると、ニセコの畑土壌は、pHはやや低め、カリ成分の過剰、石灰分不足が特徴となっています。

2)畜産廃棄物の河川や地下水への流入

【グラフ3】家畜飼養頭羽数の推移

【グラフ3】家畜飼養頭羽数の推移
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家畜の糞尿や汚水の不適切な処理は、付近の河川や地下水を汚染する可能性が高いことから、水質汚濁防止法によって、pH、BOD、COD、SS、大腸菌群数、窒素、リンの排出基準が定められています。
 近年は1戸当たりの乳用牛頭数が急増したことから、これまで畜産堆肥舎の整備を積極的に進めてきました。14年度には、ほぼ全ての畜産農家の整備が完了します。また15年度には、畜産農家から排出される牛糞や厨芥ごみ(生ゴミ)、下水道活泥を合わせて堆肥化する「堆肥センター」を整備する計画です。

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