持続可能な観光 (サステナブル・ツーリズム)

ニセコ町が取り組む 持続可能な観光について

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ニセコ町は、観光振興ビジョンを策定し、目指すべき将来像として「町民や観光客から信頼される、持続可能な国際リゾート」を掲げています。
「住んでよし」「訪れてよし」のニセコ町を実現するため、町内で様々な取り組みを行っており、町民をはじめとした地域の皆さんとともに、持続可能な観光地を作ることを目指します。

下記に、持続可能な観光に関係する取り組みの一部を紹介します。

取り組みの例

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ニセコ町の町民のみなさんが主体となった、持続可能な観光プロジェクトが始まっています。
NIS-ECOプロジェクトでは「ニセコサステナブル体験」として参加者と植樹体験を行いました。
NIS-ECOプロジェクト ホームページ

【公式】北海道ニセコ町note
北海道ニセコ町で有志が連携したサステナブルプロジェクト「NIS-ECO」がスタートした件
【ニセコ高校×品川女子学院】高校生がサステナブル旅行商品を企画した件

ニセコ高校生も、ボランティアツーリズムについて考える第一歩として、スキー場のゴミ拾いを実践しました。
【公式】北海道ニセコ高等学校note
持続可能な観光教育~ボランティアツーリズム~
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持続可能な観光について考え、どう実践できるかを学ぶGSTC公式トレーニングを実施しました。

2021年度GSTC公式トレーニング

2022年度GSTC公式トレーニング

 
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その他、ニセコ町において下記のような取り組みも、持続可能な観光に関係しています。

・気候変動対策
・景観づくりと広域環境政策(ニセコ町景観条例など)
・脱炭素アクションプラン
・観光カフェ
・ニセコ高校の観光教育
・まちづくり町民講座  
 第205回 ~持続可能な観光地をめざして~
 第223回 「GSTC認証とニセコ町観光」

広報ニセコ2023年1月号、3,4ページ目にも持続可能な観光に関する特集があります。
広報ニセコ2023年1月号
 

グリーン・デスティネイションズ

持続可能な観光地 TOP100選 

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持続可能な観光の国際機関「グリーン・デスティネイションズ」 (オランダ) による、世界の持続可能 (サステナブル) な観光地のTOP100選を3度受賞しました。
2020年の受賞内容 「ニセコルール」(英語)
2021年の受賞内容 「スキーリゾートにおける気候変動への取り組み」(英語)
2025年の受賞内容 「学びが人を育て、人が地域を育てる:観光教育が生む人材の持続可能性」

世界の人口の10人に1人が観光に携わる現代。グリーン・デスティネイションズは「文化・社会・経済・環境」の分野において、観光がもたらす地域への影響をより良くする取組みを支え、奨励する国際機関 (非営利団体) です。

グリーン・デスティネイションズについて (英語)

2025年の受賞ストーリー

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2025年 受賞ストーリー:「学びが人を育て、人が地域を育てる 北海道ニセコ町・観光教育が生む人材の持続可能性」
今回評価されたのは、ニセコ高校と地域社会が一体となって次世代の担い手を育てる観光教育プログラムです。
 
背景にあった課題
 
世界的なスノーリゾートとして発展を遂げるニセコ町ですが、その裏側では、観光が地域住民、特に若者にとって「自分ごと」になりにくいという課題を抱えていました。素晴らしい自然や文化がありながらも、多くの若者がその価値に気づかないまま、進学や就職を機に地域を離れてしまう状況がありました。
 
未来を育む解決策
 
そこでニセコ町では、町立高校であるニセコ高校と連携し、「観光」をテーマとした探究型の教育をスタートさせました。この取り組みの核心は、サステナビリティコーディネーターの協力のもと、持続可能な観光の国際基準(GSTC)を学びの軸に据えたことです。生徒たちは、世界共通の物差しで自分たちの地域を見つめ直すことで、これまで見過ごしてきた地域の魅力や課題を再発見しました。
教室での学びにとどまらず、生徒たちは実際に町へ出て、E-Bike(電動アシスト自転車)を活用した周遊ツアーや、地域の課題解決につながるサステナブルな観光ツアーを自ら企画。地域住民や事業者と対話を重ね、他地域の事例を視察するなど、実践的な活動を通じて「地域の未来を担う当事者」として大きく成長しています。
 
生まれた成果とこれからのニセコ
 
この取り組みを通じて、生徒たちには確かな変化が生まれています。アンケートでは「自分の地域が観光で元気になるために、自分にできることを考えたい」と回答した生徒の割合が47%から87%へと大幅に向上しました。
生徒が企画したツアーは実際に商品化され、多くの観光客に利用されるなど、具体的な成果にもつながっています。卒業生の中には、この学びを活かして地元で就職する生徒も現れ始めています。
この教育と地域が連携するモデルは、生徒の郷土愛(シビックプライド)を育むだけでなく、地域全体の未来を創造する原動力となっています。ニセコ町はこれからも「Green Destinations」のコミュニティの一員として、世界中のデスティネーションと知見を共有し、観光を通じて「人を育て、地域を育てる」持続可能なまちづくりを進めてまいります。
 

グリーンデスティネーションズ シルバーアワード受賞

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TOP100選の受賞から更に発展し、2023年にはグリーン・デスティネーションズによる審査を受け、様々な取り組みが総合的に評価され、シルバー賞を受賞しました。 
特に、ニセコ町の環境に対する取り組み(景観条例やゴミのリサイクルなど)が高い評価を得ました。
 
グリーン・デスティネーションズ シルバー賞受賞について

国際会議でのニセコ町事例発表

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Global Green Destinations Days 2021
持続可能な観光の国際機関グリーン・デスティネイションズが主催する、年に1度4日間にわたる観光の国際イベント「グローバル・グリーン・デスティネイションズ・デイズ2021」にてニセコ町が2日目のホストを務め、ニセコルールの取組みを事例発表しました。

イベント2日目: ニセコ町ホストと事例発表の様子 (YouTube)
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Meet the Hosts of GGDD 2021 (ミート・ザ・ホスト)
グリーン・デスティネイションズが主催する、「観光地における気候変動対策」のシンポジウムにニセコ町が参加しました。COP26観光におけるグラスゴー宣言の5つの柱 (測定・脱炭素・再生・協力・財政)について、グラスゴー宣言起草者のジェレミー・スミス (Jeremy Smith) 氏の司会進行で、ギリシャアテネ、スロベニア、ニセコ町の取組みについて話し合われました。

ミート・ザ・ホストの様子 (YouTube)

UNWTOベスト・ツーリズム・ビレッジ

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国連世界観光機関 (UNWTO) 総会において加盟国75か国・174地域の中から44の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ (BTV)」が発表されました。日本からは北海道ニセコ町と京都府南丹市美山町が選ばれました。

BTVは国連の持続可能な開発目標 (SDGs) に沿って、観光の強みを活かして新しい形で観光事業を実施する地域を見つけ出すUNWTOの取組みです。

選定された地域 (ニセコ町含む) はBTVの諮問機関によって、以下9つの評価分野に基づいて評価されました (選定された44の地域は、100点満点のうち合計点80点以上を獲得)。

・文化・自然資源
・文化資源の振興と保全
・経済分野の持続可能性
・社会分野の持続可能性
・環境分野の持続可能性
・観光の可能性と発展・バリューチェーン (価値連鎖) の強化
・観光分野のガバナンス
・アクセス・インフラ
・公衆衛生、安心・安全

「UNWTOベスト・ツーリズム・ビレッジ」としての認証:
この認証により、広く知られている文化及び自然資源を有し、地域コミュニティに根差した価値観、商品及び生活様式を保全、促進していること、また、経済・社会・環境のすべての側面において革新と持続可能性に対して明確な努力をしていることなど、地域における傑出した事例であることが認証されます。
 

COP26 グラスゴー宣言

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2021年11月4日に観光における気候変動対策に関するグラスゴー宣言が、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で発表されました。

この宣言は、観光セクターが観光分野における気候変動対策を加速し、今後10年間で観光部門での二酸化炭素(CO2)排出量を半減させ、2050年までに「ネット・ゼロエミッション」を達成するための強力な行動をコミットすることを目的にしたものです。

ニセコ町は日本の自治体としては唯一の初代署名者です。

観光におけるグラスゴー宣言の様子
グラスゴー宣言について

観光庁長官表彰

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観光庁長官表彰とは、

魅力ある観光地づくりやその魅力の発信など観光の振興、発展に貢献した個人および団体を表彰するものです。
 
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<ニセコ町>

持続可能な観光地づくりを目指してニセコ町観光振興ビジョンを策定。アンケート調査やSDGs研修、シンポジウムなどで地域が連携して推進。「サスティナビリティコーディネーター」の採用を通じ、国際基準にも沿った取り組みを遂行。アセスメントの作成や改善の提案・情報発信などもおこないました。
これらの取り組みが評価され、ニセコ町は第14回観光庁長官表彰(2022年)の受賞者に選ばれました。

このページの情報に関するお問い合わせ先

商工観光課
TEL:0136-56-8843
FAX:0136-44-3500