予算執行の基本的考え方

 令和3年度(2021年度)は、新型コロナウイルスの感染の収束が見通せないことから社会全体が委縮し、経済活動はもとより住民のみなさまの生活や活動が抑制され、町の各種事業も大幅に縮小せざるを得ない状況が続きました。
 令和4年度(2022年度)においては、新型コロナウイルスの感染予防に配意しつつ、疲弊した地域経済を少しでも回復させるための方策を経済団体と連携して進めていく所存です。

 社会基盤のさらなる強化に向けては、『ニセコ町まちづくり基本条例』が掲げる「自治の実践」という理念や第5次ニセコ町総合計画『環境創造都市ニセコ』が掲げる5つの将来像のもとに、これまで培ってきたまちづくりの基盤をさらに充実させるとともに、町の持続発展に資する諸施策の推進に努め、「自治創生総合戦略」、「SDGs未来都市計画」、「環境モデル都市アクションプラン」などの計画を着実に実行に移していきます。

 また、昨年4月に設置した『こども未来課』を中心に、「子育て支援の強化、拡充」を図るとともに、子どもの人権に配意した「子どもに優しいまちづくり」を推進していきます。
 令和4年度(2022年度)予算では、「子育て環境整備や福祉の拡充」、「持続可能な社会構造を創造するための事業への投資」、「老朽化する公共施設への対応」、「水道の安定供給へ向けた取り組み」など、町が持続的に発展しているための整備に重点を置いています。

 予算編成にあたっては、前年度と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響により、税収などの歳入が大きく減少していることから、歳出予算については、予算調整の都合上、大きく歳出予算を削減し次年度に先送りしている事業もありますが、健全財政を将来に持続できるよう配慮し、予算編成を行っています。 
 このような歳入の実態を踏まえつつ、予算編成の基本的な方針として、予算規模の大きい投資的事業については、投資的事業の緊急性、財政負担の優位性等を勘案し
  • 着手継続事業の確実な推進
  • 将来の持続的発展に向けた整備
  • 安心、安全を支える社会インフラの整備
  • 子育て・教育施設の整備
  • 住みやすさ暮らしやすさの環境整備
 との優先順位を付け、起債計画や財政の状況を踏まえながら、中長期的視点に立って、重点的、かつ、計画的に事務事業を実施していくことを念頭に、予算編成を行っています。
 
今年度の主な事業費としては、「水道各施設の更新工事」、「市街地区水道水源整備の基本設計費」、「持続可能な観光(GSTC)の推進」、「道の駅ニセコビュープラザ再整備の基本設計費」、「ファミリーサポートセンター運営経費」などを盛り込み、将来に向けて安定した水道水源の維持確保、疲弊する観光の振興、子育て支援の拡充、さらには、旧役場庁舎の解体費用と消防新庁舎整備のための基本計画費を予算計上しています。

 農業振興では、国営緊急農地再編整備事業が9年目を迎え、期成会による事業予算確保の要請活動を継続するとともに、休耕して夏期に工事を実施する農業者に対して、所得の減少を緩和させるため、国の制度を活用した支援を引き続き行います。また、観光振興では、観光需要の回復のための支援を行うとともに、新型コロナウイルス感染収束後を見据え、国が進める国内外観光客の連携誘致活動、観光のSDGsと言われるGSTC(世界持続可能観光協議会)基準の達成を目指した取り組みの推進や宿泊税の導入などを行います。
 なお、新型コロナウイルス感染予防・経済対策等の経費については、補正予算により適宜対応していくこととしています。

 このほか、主要政策の各般において、町の将来のあり方を見据えた予算執行に努め、財政の健全性を確保しつつ、自ら考え行動する「自治の実践力」がさらに高まるよう配慮していきます。

 

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