特別会計の状況

1、国民健康保険事業特別会計
 国民健康保険制度を取り巻く社会環境は大きく変化しています。医療技術の高度化などによる医療費の増加、高齢化の進展や景気低迷、雇用形態の変化の影響から低所得者の加入割合の増加など構造的な問題を抱えており、非常に厳しい財政運営が続いています。平成30年度から国民健康保険運営が都道府県化され、北海道により各市町村の国保事業費納付金と標準税率が示されています。

 市町村は、北海道が提示した標準税率を参考にして保険税率を決定するため、ニセコ町においても、所得や世帯状況といった実態を検討し、また後志広域連合へ納付する分賦金や国保会計の状況から総合的に判断して、本年度は後期高齢者支援金分と介護納付金分に係る税率および、限度額の引き上げを予定しています。
令和2年度の国民健康保険事業特別会計の予算額は、総額で2億1,300万円、うち後志広域連合負担金(分賦金)は2億959万円となっています。

 被保険者負担の軽減を図るため、制度による保険料軽減分として3,919万円を一般会計から繰り入れるほか、国保基金から222万円の取り崩しを行い、収支の均衡を図ります。
 
2、後期高齢者医療特別会計
 医療制度改革により平成20年度から始まった後期高齢者医療制度は11年を経過しました。医療費の財源は、5割を公費(税金)で、4割を若い世代の保険料で、残りの1割を高齢者の保険料で運営する仕組みとなっています。制度では2年ごとに医療費の動向を踏まえた保険料率を定めています。

 本年度からの保険料率は、均など割額(1人あたり)52,048円、所得割率10.98%、限度額64万円を予定しています。

 令和2年度の後期高齢者医療特別会計の予算額は、総額で5,920万円、うち北海道後期高齢者医療広域連合納付金は5,785万円となっています。被保険者の負担軽減を図るため、保険料軽減分として1,718万円のほか、後期高齢者医療広域連合共通経費および町単独経費事務費分として376万円を一般会計から繰り入れ、収支の均衡を図ります。
 
3、簡易水道事業特別会計
 本町の水道事業は、現在、簡易水道1地区、専用水道1地区、飲用水供給施設2地区で供給を行っています。水道の普及率は平成31年3月末で96.2%となっています。

 今年度は、例年同様、適正な原水・浄水水質検査の実施、計量法に基づく量水器の取替工事、新規で曽我地区の配水管更新工事、近藤地区配水ポンプ更新工事、市街地区の減圧弁・仕切弁設置工事、宮田地区の浄水場ろ過材入替工事などを行います。また、委託業務では昨年度に引き続き水道管更新事業に伴う曽我地区の配水管更新実施設計業務を行います。

 事業の歳出全体では、施設更新事業が昨年に比べて大幅に増加しているため、令和元年度当初予算と比較して1億1,670万円増額の2億9,800万円となりました。
 歳入では、配水管更新実施設計業務に国庫補助金および簡易水道事業債を活用します。一般会計からの繰入金4,282万円を計上し、収支の均衡を図ります。
 
4、下水道事業特別会計
 平成31年3月末の本町における下水道の整備率は平成30年度に下水道区域を広げたため91.8%、水洗化率は96.7%となっています。

 ニセコ町下水道管理センターの機械電気設備は今後更新の時期を迎えるため、更新へ向けて下水道ストックマネジメント計画の策定を行います。

 事業の歳出全体では、令和元年度当初予算と同額の1億8,500万円となりました。一般会計からの繰入金1億3,411万円を計上し、収支の均衡を図ります。
 
5、農業集落排水事業特別会計
 昆布地区農業集落排水事業は、蘭越町を事業主体として平成16年9月から供用開始しています。水洗化率は令和元年3月末で82.8%となっており、今後も蘭越町と連携を図り、適正な維持管理に努めます。

 事業の歳出全体では、施設設備工事費が減となり令和元年度当初予算と比較して150万円減額の560万円となりました。歳入では、一般会計からの繰入金518万円を計上し、収支の均衡を図ります。
 

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