環境に優しいニセコの創造

 豊かな自然や景観が経済基盤を支える本町にとって、自然環境を守り育て、自然と共生する暮らしこそが、ニセコ町の価値を高め、自律したまちづくりに繋がっていくものと考えています。そのために、地域資源の循環と共に、エネルギーや地域経済も内部循環率を高め、環境・経済・社会が相乗効果を生む取り組みが必要です。環境を守ることによって、経済が循環・持続し、地域も豊かになる、という「SDGs」の考えに繋がる取り組みを「環境モデル都市第2次アクションプラン」の実践を通じて実現していきます。
 

(1)自然環境の保全と環境対策

 ニセコ町の優れた自然環境を守り育てるため、ニセコ町環境基本条例、第2次町環境基本計画、町地球温暖化防止計画などに基づき、「環境創造都市ニセコ」の実現に向けた取り組みを進めます。
 ニセコアンヌプリ山麓周辺では、現在も土地取引が活発に行われ、ホテルや共同住宅などの建設が計画されています。土地利用を規制・誘導し秩序ある開発と環境保全を図るため、国定公園法や準都市計画、景観条例などの制度を運用し、「ニセコらしい景観づくり」に努めます。
 廃棄物処理対策について羊蹄山麓7町村では、可燃ごみの固形燃料化処理を倶知安町の民間事業者へ業務委託しています。本町では、観光客の増加に伴いごみ量も増加傾向にあることから、ごみの減量化と分別排出の徹底に関する周知をするため、「ごみ分別アプリサービス」の導入を検討するほか、燃やさないごみの減量化対策として、使用済小型家電リサイクルを継続して実施します。
 また、本町の一般廃棄物最終処分場については、平成27年以降「蘭越町粗大ごみ処理施設」で破砕した粗大ごみ、不燃性残渣のみを埋め立て処理してきましたが、最終処分場の埋立残容量が減少しつつありました。このため、昨年度から不燃ごみ、粗大ごみについては、倶知安町の民間事業者所有の管理型最終処分場への埋立て処分することとし、併せて、埋立量を極力減量するため、資源の選別、粗大ごみの破砕も含めて一括して委託処理をしています。なお、町の既存の一般廃棄物最終処分場については、延命化を図るための維持管理を行い、災害等緊急の場合に対応することとしています。
 ニセコ斎場については、長期停電時に対応できるよう施設の一部改善工事を行います。
また、し尿処理については、引き続き羊蹄山麓環境衛生組合による羊蹄衛生センターの維持費を負担し、今後の新施設整備に向けた検討を始める予定としています。
 

(2)自立型省資源社会への転換

 「環境モデル都市」として、豊富な地域資源を最大限に活用した循環型地域社会を創造するため、町民みなさまと一丸となって「地球温暖化対策」を推進します。
 本年度は、期間を5年間とする環境モデル都市第2次アクションプランの実施初年度となります。各分野、広範囲に亘る実施計画であり、町民のみなさまや役場内のみならず、様々な事業所、機関との連携を図り環境・経済・社会に相乗効果を生む取り組みを進めます。
 平成31年度は、住宅の省燃費化を促進する条例の検討・策定、SDGsの理念に即した街区整備である「NISEKO生活・モデル地区構築事業」の実施、「地域新電力会社」の検討など、幅広い分野で、豊かな生活と両立する省資源社会を目指します。また、国が実施予定の「地域循環共生圏構想」に参加し、持続する循環型社会づくりを進めます。
 

(3)林業の振興

 林業は、ニセコ町森林計画やその他森林振興施策との調整を図り、地球温暖化防止や国土保全、水源涵養など森林の持つ多面的機能が持続的に発揮されるよう取り組みを進めます。国や町独自の補助制度を活用した民有林の整備促進と町有林の除伐など適正な管理に努めます。
 また、森林環境税の導入を見据え、本町においても、域内の木材を如何に利用できるか、木材加工・調達の仕組みや可能性を調査・検討します。また、最終的には、木材に留まらず、資源の循環を目指す観点から様々な流通の域内調達率向上に向けた調査を併せて実施し、これらを地域ポイント制度として確立するための検討・調査を行います。調査・検討に当たっては、農業部門に留まらず、企画部門ほかと連携し、副町長を中心とするプロジェクトを立ち上げて事業を進めて参ります。
 

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